天文学的確率

Ａ地点からＣ地点へ俺は動いていた。

その途中のＢ地点で事件は起こった。

犯人はＢ地点上空にいたと思われる。

被害者というか当たり屋というかなんというか、つまり俺はその瞬間の音を忘れない。

ポタッ！

大きめの雨粒が頭付近に落ちた時と同じ響き。

本日は晴天なり。

上には．．．

電線！！

しかも鳥が！

代表に「頭に鳥のフンが落ちてないか！？」

返事は「肩に落ちてる！」「あ、頭にも！」

うわっ！

俺は以前に手乗り文鳥を飼っていてその「ポコ」が友人の頭にオソソウをした時を思い出した。

沼田君、君は俺が「じっとしてて！そぉ～と取れば被害少ないから」と言ったそばから「うわっ～！」って手で髪の毛をグシャグシャ～って．．．

揉み込んでしまった。

きっと彼はそれがトラウマになってその後ずっと鳥嫌いになってることだろう。

「パパ！文鳥飼ってもいい？」ってカワイイさかりの末娘にねだられても決して首を縦に振る事はないだろう。

それがモトでその末娘は２０年後に「文鳥が飼いたかった」などというブログを書く姿が目に浮かぶ。

で、あるから！

俺は微動だにせずに状況を判断した。

ポッケからティッシュを取り出し、そっと代表に手渡した。

「そ～っと取ってくれ」

スローロリスのように。

なんとか肩の分はキレイにすくって貰った。

そのブツは文鳥や鳩でお馴染みの白と灰色の混ざった水分量の多めのものではなく、なにか紫色のツブツブしたものだった。

イメージとしてはキャビアか？いや陸のキャビア「とんぶり」に近かった。

「何かの実を食べたな」「木の実の不消化だな」

落ち着く為に冷静に分析ａｇａｉｎ。

問題は頭に落ちた方だ。

「うわっ！頭皮に達している！」

いちいち「うわっ！」を付けんでよろしい！

髪の毛のキューティクルに弾かれた分は無事に肩へとジャンプしたのだが、なにせ密度が無いもんで．．．

そうか、頭皮に達したか。

もし、そこだけ後に発毛したら？

いかん！鳥の種類とフンの内容を分析せねば！！

その発毛剤「大王印のバードアップ」で巨万の富が！？

さすがにそこまで冷静にはなれなかった。

とり残しは乾かしてから処分する事に決定した。

そのあと歩きながら「なんて確率なんだ！」

俺が電線の下にジッと立ってた訳じゃないんだぞ。

これはＴＯＴＯビッグに当たるようなもんだ。

なんかいい予感がする！

と無理にイイ方に考えた。

実際、１日に何人が鳥の落下物に当たるのだろうか？？

仲間たちに幸あれ～！

 

帰り道になんとなく理由が解った。

実はチョッと離れた業務スーパーに鶏肉２キロ（ブラジル）と手羽元１，５キロ（日本）を買いに行ってたんだ。

なんでバレたんだろう？

鳥鍋でも突付きながら思案しよう。

ぽ～～～～ん！！

 

 

 

コメント 3

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確かにすごい確率。
あれは当たりそうで、今まで当たらないできました。
隣に人がいて、良かった。

もし一人なら、どう対処していいもんだか。
しっかり頭皮に刷り込んじゃうでしょうね。（笑）
by つむぎ (2007-12-07 06:42) 

確かに天文学的確率であると思われますが
その確率に当たってしまった奇特？な人、話題になりますね
大王様の心模様が切なくも、ポジティブ過ぎというか…
うぐいすのフンは美容に良いそうなので、他の鳥でも効果あるかもです
ブラジルでは鶏もボール蹴飛ばしてて、もも肉歯ごたえありそうですね
そうか、バレたのかぁ　恐るべし鶏能力
by y (2007-12-07 08:24) 

大王）やはりそうですか。

「実は私も」とか「もう３，４回は～」ってのはないんですね。

駅で鳩のならかなりの高確率だと思うんですが。

ブラジル鳥って響きいいですよね～ジーコも食べてたんでしょうから。

帰りにやたらと電線を見上げながら歩いてました。そして今度は犬のを踏んだら最高のコントになったんですが現実はこんなもんです。
by kaw (2007-12-07 09:07)